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インターロックインターロックは、鍵やセキュリティシステムにおいて特定の条件が満たされた際に他の機能が制御される仕組みを指します。この仕組みにより安全性やセキュリティを高めることが可能です。以下で、インターロックの概念や種類、利用例について詳しく説明します。
●インターロックの概念
インターロックは、複数の機能や装置が連携して特定の条件やシナリオに対応するために相互に制御を行う仕組みです。この制御により特定の状況や操作が安全に進行することが保証されます。
●種類
a.電気的インターロック
電気信号や電子制御を利用して機能間の連携を実現します。たとえばドアの解錠と監視カメラの作動を連動させることがあります。
b.機械的インターロック
物理的な機構を用いて機能を連携させます。たとえばドアが閉まった状態でしか鍵を引き抜けないようにする機械的な制約があります。
c.論理的インターロック
論理的な条件やプログラムに基づいて機能の連携を制御します。たとえば特定の認証が完了するまでアクセスを制限する場合があります。
●利用例
a.車両のエンジン始動インターロック
自動車のエンジンを始動する際、クラッチを踏んでいないとエンジンが始動しないようにするインターロックがあります。
b.安全ドアインターロック
工場などの危険な場所で、特定の機械が作動中にドアが開かないようにするインターロックがあります。
c.非常時のアクセス制限
火災などの非常時には、通常の制御とは異なり特定のドアやエリアに対するアクセスを解放するインターロックが適用されます。
インターロックは、安全性とセキュリティの向上に寄与する重要な概念であり様々な状況や環境に応じて適切に設計・適用されます。
インターロックの構築について
インターロックの構築は、複数の扉や装置を連動させて一方が開いている間は他方を開かないように制御する仕組みであり主にセキュリティ性の向上や感染症対策、空気圧制御、異物混入防止などを目的として医療施設やクリーンルーム、刑務所、金融機関、産業プラントなど多様な分野で導入されている。その設計においては人や物の動線、使用頻度、緊急時の動作優先順位などを考慮しながら、物理的な扉の構成、電気的制御回路、センサーや電磁ロックの配置、警報機能、非常時対応スイッチなどを総合的に設計する必要がある。各扉の動作は一方向に制限されるか相互制御されるかで制御方式が異なり、たとえば前室方式では一つ目の扉が閉まるまで次の扉が開かず両扉が同時に開放されることがないように設計されることで室内の圧力差を保ったり外部との遮断性を高めたりすることができる。
インターロックに関わる制御機器には誤作動や不具合を未然に防ぐための自己診断機能や履歴記録機能が組み込まれることが望ましく、それにより保守点検時の対応や障害発生時の早期復旧が可能となる。また、使用者の操作性を確保するために視覚的・聴覚的なガイダンス表示や操作インターフェースの分かりやすさにも配慮し万一の停電や火災時に備えたフェイルセーフ設計や手動開放機構も併設されることが推奨される。インターロックは単なる設備ではなく、建物全体の運用方針と連動した安全戦略の一環として位置づける必要がある。その構築に際しては現場の運用担当者や安全管理者と密に連携を取りながら利用者の動線や心理的負担を最小限に抑える導線設計と制御構成を計画的に構築することが安全性と利便性の両立において極めて重要である。